新刊『批判的実在論入門』刊行のお知らせ

『批判的実在論入門――複雑な世界を説明するためのクリティカル・リアリズムの考え方』
佐藤春吉 監修

桂悠介 編
梶原はづき 編
筈井俊輔 編


A5判・302ページ
定価3,850円(税込)
ナカニシヤ出版
2026年6月17日発売
ISBN 978-4779518812
日本で初めてとなる、批判的実在論(クリティカル・リアリズム:Critical Realism, CR)の本格的な入門書が刊行されました。

批判的実在論は、1970年代にイギリスの哲学者ロイ・バスカー(Roy Bhaskar, 1944–2014)が提唱した科学哲学であり、研究の方法論でもあります。

批判的実在論とは何か。
それによって何ができるのか。
そして日本では現在、どのような研究者が、どのような関心を持って取り組んでいるのか。
本書は、その大まかな地図を読者に提供することを目的としています。

こんな方におすすめです。
・批判的実在論に関心があるが、どこから学べばよいかわからない方
・CRの翻訳書や理論書を読んで難しさを感じた方
・量的研究と質的研究の対立を超える視点を探している方
・自分の研究方法の理論的基盤を考えたい方
・データは集まったが、その先の分析や説明に悩んでいる方
・社会現象の背後にある構造やメカニズムを探究したい方

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私自身、研究を始めた頃から、「社会で起きている出来事をどう説明したらよいのだろう」という問いを持ち続けてきました。

量的研究と質的研究のどちらを選ぶべきなのか。人々の語りを大切にしたいと思う一方で、それだけでは見えてこない社会の構造や歴史的背景もあるのではないか。研究を進めるなかで、何度も立ち止まり、考え続けてきました。

そのような中で出会ったのが批判的実在論です。

もちろん、最初から理解できたわけではありません。むしろ、何度読んでもわからず、本を閉じたことの方が多かったように思います。しかし学び続けるうちに、批判的実在論は単なる研究方法ではなく、「世界をどう理解するか」という根本的な問いに向き合うための理論なのだと感じるようになりました。

もし読者のみなさんが、研究方法に迷っていたり、既存の理論では何かしっくりこない感覚を抱いていたりするなら、本書が新しい視点との出会いになれば幸いです。

批判的実在論は、決して平坦な道ではありません。しかし、それは険しいだけではなく、豊かな発見に満ちた道でもあります。

その第一歩を、本書とともに踏み出していただければ、編者としてこれ以上うれしいことはありません。

まずは「CRとは何か」を知りたい方は、こちらもご覧ください。

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